トラックドライバーという職業は日本の物流を支える重要な役割を担っています。しかし、物流業界はかつての3K(きつい・汚い・危険)の印象が根強く、いまだに待遇や環境に対する不安の声が少なくありません。
ここでは、これからトラックドライバーとして働こうとお考えの方に向けて、本当にトラックドライバーの待遇は悪いのか?昔とどう環境が変わっているのか?などを解説しています。
まずは、公的機関が集計しているデータをもとに、トラックドライバー業界の現状を紹介します。
令和4年賃金構造基本統計調査によれば、大型トラックドライバーの収入は約477万円、中小型トラックドライバーは約437万円となっており、課せられる仕事量や責任に対して、十分な報酬とは言えないかもしれません。
上記の情報だけならネガティブな印象を持ってしまいますが、実は、昨今の物流業界の状況に合わせて、待遇を見直す傾向が強まっています。
まずは深刻な人材不足で、これまで現役ドライバーだった中高年層が定年を迎えたり、ネット通販をはじめとした物流ニーズの増加によって、人材はどこも不足傾向です。そのため、これまで以上の給与を出してドライバーを確保する会社が増えています。
次に物流コストの上昇があり、ニーズの増加によって運送会社も荷主に適正な料金を請求することができるようになってきたので、それがドライバーの給与にも還元されるようになりました。
このように、トラックドライバー側がいわゆる「売り手市場」になったことで、自然と各社の待遇が改善傾向になってきています。
さらに人手不足解消のため、女性ドライバーの求人や採用にも積極的な会社が増えています。
例えば、産休・育休や介護休暇などを取得しやすくしたり、各種福利厚生を完備し、職場自体も清潔感のある老若男女が働きやすい環境にしている会社も少なくありません。業界自体が、かつての「男性だけの職場」という概念を取り去り、変化の時期を迎えているのです。
待遇改善が進む運送業界ですが、その中でもどういったポイントに注目して働く会社を選べばいいのか、解説します。
運送業者によって、給与体系や労働環境、福利厚生には大きな差があります。以下のポイントを基準に選びましょう。
採用面接の場は、企業があなたを選ぶだけでなく、あなたが企業を選ぶ場でもあります。具体的には以下を確認してください。
この際、自分の希望や条件をはっきり伝えることも重要です。具体的な質問を通じて、自分に合った企業かどうかを見極めましょう。
給与や待遇を向上させるためには、企業にとって価値のある人材になることが重要です。以下のスキルや資格の取得を目指せる会社かも確認しましょう。
スキルアップは、現職での待遇改善や転職時の交渉材料として大きな効果を発揮します。
トラックドライバーとして待遇を改善してもらうには、企業選びや自分自身のスキルアップが鍵となります。
意識することで、より良い労働環境を得るための第一歩を踏み出すことができるでしょう。
食料品や精密機器など、愛知県内または近郊でのルート配送がメイン。日帰りのため負担が少ないのがメリット。
大手宅急便会社のセンター間輸送(中~長距離)がメイン。カゴ台車での積み卸しのため、荷運びの際も負担が少ない。
日用品配送や、中京~関東地区への建材配送など幅広く対応。別々で募集しているため、働きやすい方を選べる。
【調査範囲】
2024年11月6日時点、「一般社団法人 愛知県トラック協会」の公式HPに掲載されている会員事業者153社を調査。そのうち『正社員採用の求人を掲載している』『未経験者(普通自動車免許)可』の条件に当てはまる求人を掲載している会社の中から、働き方別に三社をオススメとして選定しました。
参照先:一般社団法人 愛知県トラック協会/ウェブサイトリンク 会員事業者のご紹介
(https://ssl.aitokyo.jp/jigyosya/)
【選定条件】
・大宝運輸株式会社 … 一番年間休日が多い求人を掲載している
・株式会社やまひろ運輸 … 唯一「稼ぎたい場合の休日相談が可能」な旨を明記している
・高末急送株式会社 … 「再雇用制度あり」の明記がある中で唯一「転勤なし」の記載がある